ITパスポートは履歴書に書ける?書き方の例や転職時にITパスポートを活かすためのポイントを紹介
ITパスポートは、ITの基本的な知識を問われる国家試験です。難易度がそれほど高くないこともあり、どのように履歴書へ記入すればよいか迷ってしま…
IT系の国家資格として注目される「ITパスポート試験」。初学者の方もトライでき、 独学でも合格が目指せることをご存知ですか。今回は ITパスポート試験の独学での勉強方法を解説。 具体的な勉強の仕方のほか、効率よく勉強するためのコツもご紹介します。これらの情報を活用して、合格に向けた準備を進めていきましょう。
目次
Tパスポート(iパス)とは、ITの基礎知識の習得を証明する資格です。情報処理推進機構(IPA)が運営しており、ITの基本的な知識が問われます。
試験は、全都道府県で随時実施されており、 試験前日の正午前まで申し込み可能です。CBT(Computer Based Testing)形式で実施され、会場に設置されたコンピューターで回答します。
以下に、ITパスポート試験の概要をまとめましたのでご覧ください。
■ITパスポート試験の概要
ITパスポート試験実施日 | 全都道府県で随時実施 |
申込受付期間 | 試験前日・正午前まで(クレジットカード、バウチャーの場合) |
受験資格 | なし(誰でも受験可能) |
出題分野・範囲 | ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系 |
出題数 | 100問 |
試験合格ライン | 総合評価点:600点以上/1,000点 かつ、分野別評価点:300点以上/1,000点 |
試験時間 | 120分 |
出題方式 | CBT方式・四肢択一式 |
試験会場 | 全国の試験会場で開催 |
受験費用 | 7,500円(税込) |
支払い方法 | クレジットカード/コンビニ払い/バウチャー より選択 |
ITパスポートは、13種類ある「情報処理技術者試験」の中で最も難易度が低い試験のため、IT初心者や文系の方でも勉強によって合格を目指すことが可能です。ここ数年の合格率は50〜60%で、受験者の半数以上が合格していることが分かります。
試験の詳しい難易度については「ITパスポート難易度」のページをご覧ください。
ITパスポート試験の難易度は高くないものの、確実に合格するためには計画的な勉強が不可欠です。
必要な勉強時間としては、業務経験者や情報系の学生などすでにIT関連の知識を持つ方は「120時間」、初心者の方は「180時間」と言われています。
ITパスポートの勉強方法には主に「独学」「通信講座や通学講座の受講」の2種類があるため、ご自身にあった方法を選択してください。
独学は、テキストや参考書・過去問をもとに、ご自身で勉強する方法です。
自分のペースで学べること、コストを抑えられることなどが独学のメリットです。
一方、自己管理が必要であること、わからないことがあったときに質問できる相手がいないこと、モチベーションの維持が難しいケースがあることなどがデメリットになり得ます。特に初心者は、独学すると勉強効率が悪い可能性もあるでしょう。
独学は自己管理が得意な方、コストを抑えたい方、すでに一定以上のIT知識を持つ方などに向いた方法です。
通信講座や通学講座の受講は、スクールを利用して勉強を進める方法です。
専門的な指導・バックアップを受けられること、勉強の進捗を管理しやすいことなどがメリットです。また、スクールでは独自のカリキュラム・コース・教材・メディアなどが用意されており、 初心者の方でも効率的な勉強が期待できます。
一方、受講費用がかかること、講座のスケジュールに合わせる必要があることなどはデメリットになりえます。
通信講座や通学講座の受講は、効率的に勉強したい方、初めてITの勉強をする方、自己管理が苦手な方などに向いた方法です。
独学でITパスポートに合格するためには、以下のような勉強が必要となります。
ここからは、それぞれのコツも含めた、詳しい勉強方法を見ていきましょう。
まずは参考書やテキストで、知識をインプットすることが大切です。1度で覚えられない・理解できない場合は、繰り返し読み込みましょう。
参考書・テキスト選びでは、自分の理解度や勉強スタイルに合ったものを選択します。特に初心者の方は、カラー・イラスト・図解が多く使われているなど、視覚的にも分かりやすい本を選ぶことがおすすめです。
また、近年は無料で学べる動画教材(YouTubeの解説動画など)も増えていますが、体系的かつ網羅的に学ぶのは難しい点に注意が必要です。特に個人配信などの場合、 間違った内容が提供されている可能性もあるため、信頼できる動画教材を選ぶようにしてください。
動画教材はメインとせず、 あくまでも参考書やテキストの理解を深めるために活用するのが良いでしょう。
参考書やテキストで知識をインプットするだけでなく、アウトプットすることも大切です。 過去問を解くことは、アウトプットの最良の手段と言えるでしょう。
過去問を解くことで理解度が確認でき、苦手な問題や分野もわかります。苦手な問題や分野を重点的に復習することで、理解度を深めることが期待できます。
なお、ITパスポート試験公式サイトでは、平成21年以降の過去問が無料公開されています。本番の問題を解くことができるので、出題形式に慣れるためにも積極的に活用しましょう。
ITパスポート試験公式サイトでは、平成21年以降の過去問が無料公開されています。
勉強時間に余裕がある場合は、過去問以外の問題集を併用すると、より理解度が深まります。
なお、問題集を選ぶ際には、近年の出題傾向を反映した新しい内容で、自分の実力や弱点に合ったものを選んでください。
2024年10月の試験より試験要領やシラバスに変更があるため、 問題集を選ぶ前に公式ホームページをチェックしておくと良いでしょう。
テスト間近になったら、苦手分野や不安が残る分野などを重点的に復習しましょう。
余裕があれば、苦手分野や不安が残る分野を含む過去問や問題集で、再度アウトプットすることが望ましいです。
最後に、ITパスポート試験の勉強を効率よく実施するためのコツを紹介します。
ITパスポート試験は随時開催されていますが、「いつでも受験できる」と考えると、勉強が先延ばしになる可能性があります。
モチベーションを維持しながら、効率的に勉強するためには、最初にインプットの計画・スケジュールを立てることが大切です。
「いつ受験するか」「1日に何時間勉強できるか」「どの時期までにどの勉強をするか」などを考え、スケジュールを立てましょう。
なお、ITの知識がない初心者は180時間、 仕事などでITの知識がある方は120時間程度が勉強時間の目安と言われています。
勉強におけるインプットとアウトプットのバランスは「3:7」が良いと言われています。
つまり、インプットよりもアウトプットを意識することで、より効率的な勉強が期待できるのです。
また、勉強と休憩時間のバランスは「25:5」が良いと言われています。これはポモドールテクニックと呼ばれており、25分勉強して5分休憩するサイクルを繰り返します。
さらに復習のタイミングは「1:5」が良いと言われています。これは「勉強から復習までの期間」と「復習から試験までの期間」の比率で、例えば、1週間後の試験に際しては、勉強から1日〜2日後の復習が記憶に定着しやすいことになります。
これらの黄金比を意識して勉強することで、効率的に勉強を進めることが期待できます。
ITパスポート試験は、出題範囲が広く、出題傾向も少しずつ変化しています。
そこで出題傾向が高い分野・問題・用語などについては集中的に勉強することで、 確実な得点が期待できます。
出題傾向が高い分野・問題・用語は、過去問をチェックすることで把握可能です。
ただし、ITパスポートは総合評価点だけでなく、各分野で一定以上の得点が必要なため、 偏りのある勉強にならないようご注意ください。
すでに働いている社会人の場合は、まとまった勉強時間が確保できないかもしれません。
限られた時間の中で効率的に勉強を進めるためにも、 隙間時間を有効活用しましょう。
具体的には、通勤時間・昼休み・ 待ち時間などちょっとした空き時間をうまく活用することで、コツコツと勉強を積み重ねることができます。
ITパスポート試験は、独学でも合格が目指せますが、勉強の進め方を理解した上で、スケジュールに沿って進めることが必要です。はじめは参考書やテキストのインプットから始まりますが、積極的に過去問を解くなど、アウトプットの機会を増やすことも心がけてください。また「黄金比の活用」や、出題傾向の高い分野の集中的な勉強、隙間時間の有効活用などで、効率的な勉強が期待できます。計画的に勉強し、効率よく勉強を進めることで「ITパスポート試験合格」の目標を達成しましょう。