【FP3級講座】Shikaku Passで合格しました!(Vol.1)
当講座を受講した方から、早速合格報告が届いております。どんなポイントが学習・合格する上でメリットに感じたのか、実際に受講したご感想をいただき…
ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)の試験は、「学科試験」と「実技試験」の二つの部分から成り立っており、両方を合格しなければFP試験に合格したとは認められません。
特に、実技試験は受験する試験機関によって選べる科目が複数あり、その選択が受験生にとっては悩ましいものになりがちです。
この記事では、FP3級技能士の実技試験について科目ごとの試験内容や特性を比較し、適切な科目選択方法や具体的な試験対策について詳しく解説します。
目次
まず実技試験とはどのような試験なのでしょうか。実技試験の文字を見ると、面接や実務を行う必要があるのではと感じるかもしれませんが、実際のFPの実技試験はペーパーテストです。
FP試験は、学科試験と実技試験の2つに分けられ、これらは基本と応用を試す形式となっています。学科試験はテキスト内容をどれだけ理解しているかを評価し、一方の実技試験は実際の事例や計算問題を用いて、より実務に近い知識が求められます。
しかし、学科試験と実技試験で出題範囲が変わるわけではなく、基本的な知識をしっかり頭に入れ、過去の問題を利用して対策を行うことで、無理なく対応することが可能です。この点を理解しておけば、不安を感じることなく試験準備に取り組むことができるでしょう。
出題形式については、FP3級では学科試験と同様にマークシート方式を採用していますが、FP2級では記述式試験となります。
これは問題解答の深さや思考の幅をより詳細に評価するためで、資格のレベルに応じた評価がなされているとも言えます。
記述式試験では、知識をどのように応用するかが重要となるため、具体的な事例を用いた学習や問題解決の練習を積極的に行うと良いでしょう。
一見、実技試験が学科試験より難しいように感じられますが、実際には実技試験の方がより高い合格率を誇ります。FP3級の学科試験の平均合格率は約65%ですが、対して実技試験は70%以上となっています。
そのため、試験対策を行う際には学科試験に集中して時間と労力を割くと効果的でしょう。実技試験で詰まる人は比較的少なく、問題解決能力や適用力を試す形式になれることで、より理解度を深める機会ともなります。
ただし、この高い合格率が実技試験が容易であることを示すものではなく、適切な準備と対策を行うことで高いパフォーマンスを発揮できると考えるべきです。
総じて、両試験ともに大切であり、資格取得を目指す上で両方をバランスよく対策することが重要であることは間違いありません。
FP3級試験の実技試験には3種類の科目があります。
試験機関 | 受験者の割合 | 受験科目名 |
日本FP協会 | 約35% | 資産設計提案業務 |
きんざい | 約35% | 個人資産相談業務 |
きんざい | 約30% | 保険顧客資産相談業務 |
FP試験の実施団体である「日本FP協会」と「金融財政事情研究会(きんざい)」は、それぞれFP3級の実技試験における受験科目を提供しています。受験者の約35%が日本FP協会の「資産設計提案業務」を、同じく約35%がきんざいの「個人資産相談業務」を、残りの約30%がきんざいの「保険顧客資産相談業務」を受験します。
試験の科目は受験機関によって異なり、これは受験者が自身の得意分野や興味に合わせて最適な選択をする機会を提供します。受験者は自分の関心や目指すキャリアに最も適した科目を選ぶと同時に、それに適した機関を選ぶことが求められます。
金融資産の管理と提案に関連するFP3級試験では、きんざいの個人資産相談業務と日本FP協会の資産設計提案業務という二つの実技試験があります。これらは名前が似ているものの、出題範囲と試験の趣向に違いが存在します。
両者はいずれも年金、保険、資産運用、不動産、相続など、お金に関する広範な知識を必要とします。
しかし、日本FP協会では広範囲な知識の一般理解にあたり、対照的にきんざいでは限定された範囲で深い理解が求められます。
この違いから、一般的に問題の難易度はきんざいの個人資産相談業務の方がFP協会の資産設計提案業務よりも高いとされています。
FP3級試験の受験者の約70%がこれらの二つの実技試験のいずれかを選択しています。そのため対策用のテキストも豊富に揃っており、試験対策が容易に進められるでしょう。
きんざいのFP3級実技試験での「保険顧客資産相談業務」は、リスク管理に重きを置く特徴があり、問題の約40%がこの分野から出題されます。
保険に関する知識が中心となるため、簿記や会計の知識があると有利になる可能性があります。
加えて、この試験では所得税などの税金に関する問題も他の2つの実技試験よりも頻繁に出題される傾向があります。
そのためすでに保険会社で勤務している人や、将来保険業界で働きたいと考えている人にとっては、直接的な職業スキルの向上につながるため、保険顧客資産相談業務がおすすめと言えるでしょう。
日本FP協会ときんざいのFP3級実技試験は、出題形式と合格基準が異なります。
日本FP協会の実技試験(資産設計提案業務)はマークシート形式の三択問題20問で、100点満点中60点以上が合格基準となります。
対するきんざい(個人資産相談業務、保険顧客資産相談業務)の試験もマークシート形式ですが、事例形式の問題5題となり、50点満点中30点以上で合格です。
試験時間はどちらも60分ですが、その出題形式の違いから、テキスト学習だけでなく、過去問を使った形式への対策が大切です。
なお、きんざいでは自身が発行しているテキストが提供されていますが、日本FP協会ではそのようなテキストは存在しないという点も覚えておくとよいでしょう。
FP3級の試験では、6つの分野から出題されます。それぞれの機関が出題する実技試験の範囲は以下の通りです。
各機関によって出題範囲が異なるため、受験者は自身の知識と専門性に合わせて適切な試験を選ぶことが求められます。特に、日本FP協会の試験は全分野が出題範囲となるため、広範な知識が必要です。
一方で、きんざいの試験は特定の分野が除外されるため、特定分野に深い知識を持つ受験者にとってはより有利と言えます。これらの違いを理解することは、最適な試験選択と成功への道を開くために重要です。
FP協会ときんざいの実技試験では問題の出題傾向が異なります。
日本FP協会の試験は、新聞記事や金融関連の雑誌、金融商品のチラシ等を元にした問題が多く出題されます。これらに慣れている人や金融の実務経験がある人には解きやすい傾向にあります。
しかし、これらの情報は一般の対策テキストや問題集には少ないため、日々のニュース等でFPに関連する情報には注目を持つことが重要です。また、複雑な問題は比較的少ないです。
一方、きんざいの試験は問題集に似たスタイルで出題されます。そのため、勉強熱心な人にとっては対策がしやすいですが、出題範囲が狭い分、難易度の高い問題が出ることもあります。
どちらの機関の過去問題も、それぞれの公式ウェブサイトからアクセス可能です。自身の強みと傾向を理解し、それぞれの出題傾向を確認することで、最適な試験の選択が可能になります。どの試験が自分に適しているかを見極めるためにも、過去問題の閲覧と試解はおすすめです。
FP3級試験を受ける際、保険に関する先行知識が無い、または保険業界への参入意志が特に無い場合、大半の受験生はFP協会の資産設計提案業務かきんざいの個人資産相談業務のいずれかを選びます。なお、試験団体に特別なこだわりがない場合、資産設計提案業務を選択することをおすすめします。
その理由は試験の難易度にあります。きんざいの個人資産相談業務は出題範囲が限定的であり、それが一見魅力的に思えるかもしれません。しかし、その反面、狭い範囲内で深く詳細な知識が求められます。それに対し、FP協会の資産設計提案業務では広い範囲の一般的な知識が問われます。
試験日 | 資産設計提案業務(FP協会) | 個人資産相談業務(きんざい) |
2022年9月 | 84.44% | 58.23% |
2022年5月 | 90.33% | 62.24% |
2022年1月 | 90.73% | 53.14% |
2021年9月 | 80.50% | 43.25% |
2021年5月 | 76.65% | 59.63% |
上の表からも分かるとおり、FP協会の資産設計提案業務ときんざいの個人資産相談業務の試験において、FP協会の試験の方が合格率が明らかに高いです。しかし、その理由は問題の難易度だけに起因するものではなく、受験者の背景も大きな影響を与えていると考えられます。
例えば、きんざいの受験者の中には、金融機関などの社員が団体申し込みで受けるケースが多く、その中には深く勉強せずに受験する人も存在します。これが合格率に影響を与えていると思われます。
一方、FP協会の受験者は自主的に申し込み、将来独立してFPとして働きたいという目指す人が多い傾向があります。その結果、真剣に試験に取り組み、その努力が合格率の高さとして現れると言われています。
さらに、過去問題を解いた経験者からはFP協会の資産設計提案業務の方が解きやすいという声が多いです。これは試験の難易度が合格率に少なからず影響を与えていることを示唆しています。
したがって、初めてFP3級試験を受ける方や、広範な知識を身につけたい方にとってはFP協会の資産設計提案業務がおすすめと言えます。
きんざいの保険顧客資産相談業務の試験は、主に保険に関する知識が試されます。そのため、現在保険業界で働いている人や、既に多くの保険に関する知識を持っている人にとっては、この試験は特に適していると言えるでしょう。
なぜなら、保険業界での経験がある人や保険に精通している人は、日々の業務で得た専門知識を活かすことができ、多くの問題を無理なく解くことが可能だからです。
そのため、保険業界でのキャリアを積んできた人、または保険について深く知っている人にとって、きんざいの保険顧客資産相談業務は最も適した選択肢となるでしょう。
団体でのFP試験申し込みは、教育機関や企業などで行われますが、選択可能な実技試験はFP協会かきんざいによって異なることを覚えておきましょう。
特に、きんざいで一括申し込みを行う場合は、通常、「保険顧客資産相談業務」あるいは「個人資産相談業務」から実技試験を選択できます。これは特に金融機関などでよく見られる状況です。
一方、FP協会で団体申し込みを行った場合、実技試験は自動的に「資産設計提案業務」となります。
試験勉強を開始する前に、自分がどの試験機関で、そしてどの実技試験に申し込まれているのかを確認しておきましょう。
通信講座を活用してFPの勉強を進めている場合、その講座が特定の実技試験を重視していることが多いです。そのため、あらかじめ対象とする試験が決まっていれば、それに合致した講座や教材を選択することが効率的です。
その反対に、特定の試験を受ける予定がなければ、自身が登録した通信講座が対象としている実技試験を受験すると、講座の教材を最大限に活用することが可能です。
FP試験において、全く同じ問題が再度出題されることは稀でも、類似した問題が出題されることは一般的です。これは試験が特定の知識領域をテストするために設計されているためで、そのため試験対策として、間違えた問題については反復的に復習することが非常に重要となります。
誤答した問題は、あなたの理解に欠ける領域を明確に示す良い指標となります。そのため、これらの問題を深く理解し、正確に解答できるようになることで、同種の問題が出た場合に準備が整っていると言えます。その結果、「この問題見たことあるけど、分からない…」という事態を避けることができます。
誤答した問題を完全に理解することは、試験の成功へと繋がる大切なステップとなります。
特にFP試験では、類似の問題がしばしば出題されます。つまり、過去問を反復的に解くことで、試験に頻出する問題形式や知識点に対する理解が深まり、その結果、全体のスコアアップにつながります。
FP試験における成功の鍵は、早期の科目決定と時間管理にあります。FPの試験では、学科試験と実技試験の両方に対する準備が必要となります。
学科試験に時間を取られ、実技試験の対策に十分な時間を確保できないというのはよく見られる状況です。しかし、実技試験も重要な試験要素であり、適切な対策がなければ成功の可能性が大きく下がります。
そこで、実技試験への勉強時間をきちんと確保し、効果的な対策を行うためには、早期にどの実技科目を受けるのかを決定することが重要となります。
これにより、適切な学習計画を立て、効率的に勉強を進めることが可能となります。この初期の段階での決定は、FP試験に向けた戦略の重要な一部となります。
FPの実技試験は早期に受験科目を決定することが肝心です。そして、過去問題を反復的に解いて理解を深めることが合格への最短ルートとなるでしょう。
迷っている時間がもったいないという方は、この記事の内容を参考にして科目決定を進め、勉強を始めてみてください!
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