FP2級の受験資格は?いきなり2級から受験できる条件についても解説!
FP2級は、お金と暮らしの知識を体系的に学び、ファイナンシャル・プランナーとしてのスキルを証明する重要な資格です。FP2級には受験資格があり…
最近では、FPは人気のある職業の一つとなっており、収入、保険、年金などお金の分野で活躍しています。
FPの資格を持つ人々の多くは、銀行、証券会社、保険会社などの金融業界で働いており、そこで自身の知識や技術を活かしています。しかし、単に企業内でFPとしての役割を果たすだけでなく、独立開業して直接顧客の相談に応じることも可能です。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の資格を取得し、実力をつけた方の中には独立の可能性を考えている方もいらっしゃるでしょう。では、FPが独立開業するためにはどのような流れがあるのでしょうか?実際に独立系FPとして働いている人々の仕事内容や経験も知りたいですよね。ここでは、そのような情報を提供しながら、FPの独立について考察していきましょう。
目次
FP資格を持っている方のうち、実際に独立している方はどれくらいいるのでしょうか。
日本FP協会のホームページに掲載されている、AFP・CFP認定者がどのような職業についているかまとめられたデータによると、認定者のうちFP事務所・士業事務者に所属している割合は7%です。その中には、自分で開業していないFPも数多く存在しているので、独立系FPは非常に少ないと言えるでしょう。
一方で、現在の状況では、お金に関する問題を抱える人々が増えており、特に年金問題の影響で老後の資金について相談したいという需要が高まっています。FPはより専門的な知識を持ち、適切なアドバイスを提供することができます。自身の専門性をアピールできれば、顧客を獲得するチャンスは十分にあります。
需要の高まりと競合の少なさを考えると、独立系FPとして成功する可能性は大いにあります。ただし、競争力を高めるためには、高い専門知識と顧客対応力を持ち合わせる必要があるのです。
FPには、企業系FPと独立系FPの2つのタイプがあります。企業系FPは銀行、生命保険会社、証券会社などの金融機関に所属し、業務を行います。
一方、独立系FPはフリーランスとして活動し、個々の顧客に対してライフプランの設計や相談に応じることが主な仕事です。特に独立系FPは、顧客が自身のライフプランを実現するために必要な相談やアドバイスを提供する役割が求められます。
独立起業したFPの業務内容は多岐に渡ります。まず、契約先の官公庁や民間企業、学校法人などに対して福祉厚生を盛り込んだ企業研修やセミナーの講師を務めることがあります。具体的には、源泉徴収票の見方や保険の見直しに関する情報を提供し、従業員や参加者の教育と意識向上をサポートします。
また、個人のお客様に対しても幅広い相談を受け付け、収入、貯蓄、ローン、資産運用などに関するアドバイスを行い、ライフプランニングのお手伝いをします。個々のニーズや目標に合わせた最適なプランを提案し、将来の安定や成長を支援します。
さらに、一般の方向けにライフプランニングに関するセミナーを開催することもあります。セミナーでは、財務管理や資産形成などについての知識や情報を提供し、参加者がより良い経済的な判断を行えるようにサポートします。
独立系FPは、企業や法人・団体の顧問としても活躍します。経済的な観点からサポートやアドバイスを提供し、長期的なパートナーシップを築きます。また、M&Aアドバイザーとしての活動にも挑戦することができます。M&Aに関連する専門的な知識や経験を活かし、企業の合併や買収に関するアドバイスを行います。
独立系FPの業務は、個人や企業の経済的な安定と成長を支援する重要な役割を果たしています。幅広い相談に応じながら、顧客のニーズに合わせたプランニングやアドバイスを提供し、経済的な目標の達成をサポートしているのです。
大手の独立系FPには年収数千万円を稼ぐ人もいますが、それは極めて稀なケースです。一般的な独立系FPの年収に関しては具体的なデータが存在せず、現時点では把握することができません。
FPの年収は、個人の経験、スキル、営業力、顧客獲得の能力などによって大きく異なります。成功して高収入を得ているFPもいますが、他の要素も考慮する必要があります。例えば、独立系FPとしての成功は、顧客の獲得と維持にかかる努力やマーケット状況にも影響されます。
独立を考える場合は、自身の経済的な状況や目標、市場の需要に基づいて収入についての計画を立てることが重要です。実績や評判を積み上げ、顧客の信頼を獲得することができれば、収入を増やしていくことは十分可能です。
FPとして独立開業するには諸々の手続き、資金が必要です。そこまでして独立するメリットは一体何があるのでしょうか。
独立系FPの中には、年収が数千万円に達している方も存在します。このような高収入は、通常の企業勤務ではなかなか達成できないものであり、独立の際の大きなメリットと言えるでしょう。
独立によって収入が直接的に顧客から得られるため、企業の給与制度に制約されず、成果に応じた報酬を得ることができます。
顧客と面と向かって接し、彼らから頼られ、感謝される経験をすることがあります。この直接的なやり取りは非常に喜びを与え、仕事のやりがいを感じることができます。
顧客のニーズや悩みに寄り添いながら解決策やプランを提案し、その結果として顧客の生活や将来にポジティブな影響を与えることができるのです。
顧客との対話を通じて、彼らの信頼を得て長期的な関係を築くことも可能です。お客様の成功や幸福感に貢献できることは、FPとして非常に充実感をもたらします。
独立系FPは、起業家として、自分のスケジュールを自由に調整できるメリットを享受できます。労働時間や休暇の取得、クライアントとの打ち合わせの調整など、仕事に関する決定権を完全に自分が握ることができます。また、独立によって自分自身が経営者となるため、自己責任が求められますが、その分、仕事への取り組み方や目標設定、成果の評価などを自己管理できる利点があります。
独立して自身の事務所を持つ場合、現在の会社を退職する必要があります。しかし、既に良いポジションに就いている場合は、会社を辞める決断には抵抗感があります。家族の反対なども受けることがあり、非常に難しい決断です。
ただし、一部の職業では週末などの休日を利用して副業として開業することも可能です。この場合、退職の必要はありません。ただし、副業と本業の両立には注意が必要であり、労働時間や仕事量の管理、クライアントとのスケジュール調整など、適切な時間管理や効率的な働き方が求められます。
独立を検討する際には、自己管理やプランニング能力、努力が求められることを忘れずに取り組んでください。
顧客を確保できなければ収入を得ることは難しく、企業系FPが給与や賞与といった形で報酬を受け取るのとは異なり、安定した収入を得ることは難しいでしょう。
また、独立系FPの中には企業との顧問契約によって固定報酬を得ている方もいますが、これはまだ一般的ではありません。
具体的な集客方法としては、インターネットやSNSを活用したネット集客や、以前の職場で築いた人脈を活かした集客など、自身の得意な方法を活用することが重要です。
また、信頼性と専門性を高めるために、コンテンツの提供やブログの執筆、セミナーやワークショップの開催など、自身の知識や経験を積極的に発信することも有効です。
集客に関しては、効果的な戦略やマーケティング手法の学習も重要です。自己啓発や専門知識の向上にも努め、顧客のニーズに応える価値提供を行いながら集客を成功させましょう。
ここではFPとして開業するまでの準備、資金の確保、手続きなど、独立に向けた具体的な手順について詳しく見ていきます。
FPとしての開業までの流れは、以下の通りです。
まず、独立開業するための計画を立てます。
もしFP資格を持っていない場合は、資格取得を目指すことも選択肢になります。FPの資格取得には試験や実務経験が必要な場合があります。
さらに、独立開業に必要な資金を準備することも考慮されます。自己資金のほか、融資や助成金の活用など、資金調達の方法を検討します。
もし独立開業に専念する場合、現在の仕事を退職することもあります。ただし、退職するタイミングは十分な準備と収入源の確保を考慮して選ばなければなりません。
個人事業主として開業する際には、「個人事業の開業届出」を提出する必要があります。
開業届出は、事業を開始してから1か月以内に、納税地を所轄する税務署に提出する必要があります。この手続きは手数料無料です。国税庁のホームページで詳細情報や必要な書類、手続きの手引きを確認することができます。
FPとしての開業には、慎重な準備と手続きが必要です。ビジネスプランの立案や資金の準備、開業届出の提出など、スムーズに進めるためには適切な情報収集と計画が重要です。
FPとしての相談業務は、必ずしもFP資格を保有している者による独占業務ではありません。ただし、独立し、顧客を確保するためには、FP資格を持っている方が有利です。
FP資格取得には一定水準の知識や技術が必要であり、これらの知識や技術は実務において役立ちます。また、FP資格を持っていることは顧客からの信頼度に大きく影響を与えます。顧客は資格を持つFPに対して安心感を抱き、より積極的に相談をする傾向があります。
FPとして独立・起業するためには、幅広い知識と経験に基づいた確かな技術が必要です。
独立すると上司や同僚に相談することができず、自身の知識と技術に頼らなければなりません。そのため、最低でもFP2級資格を取得し、できれば1級資格を目指して堅実な基盤を築くことが望ましいでしょう。
FPとして独立する際には、資格取得に加えて経営やマーケティングの知識、営業力、人脈の構築なども重要です。
独立開業は準備や手続き、資金面でも手間と時間を要しますが、確かな知識と経験を持つことで成功への道を切り拓くことができます。
独立に当たって最初に考えなければならない重要な要素は資金です。自宅で既に持っているパソコンや机を使用する場合は資金は必要ありませんが、オフィスを借りる場合は賃貸料や備品代、そして人を雇う場合はその人件費も必要です。
独立前には初期費用を貯蓄しながら資金計画を立てることが重要です。具体的な金額は個人によって異なりますが、開業届出などの手続きには30万円程度必要と考えておくと良いでしょう。
しかしながら、開業後間もない段階では顧客を確保するのが難しく、仕事を安定させるまでに時間がかかることもあります。このような状況を予測し、最初の顧客が集まらない期間を乗り越えるためには、最低でも100万円の資金を準備しておくことが望ましいです。
資金の準備は開業前に慎重に行うべきです。独立に伴う費用やランニングコストを見積もり、適切な予算を立てることが成功への一歩です。
FPの需要は高まってはいるものの、独立して成功を収めるには十分な準備が必要です。
ここでは、FPとして独立する上で最低限必要なことをまとめます。
独立する際には、集客の重要性が増します。
集客の方法としては、ネット集客と人脈による集客が一般的です。ネット集客ではウェブサイトの制作やSNSの活用などを通じてインターネット上で集客します。一方、人脈による集客は、会社員時代に築いた人間関係を活かす方法で信頼性も高いです。ただし、単一の顧客に依存する集客方法は継続的な集客には適していません。持続的かつ長期的な集客戦略を練ることが重要です。
集客戦略や専門分野の明確化は、独立に成功するために欠かせない要素です。自己の強みを活かし、信頼性のあるサービスを提供することで、顧客獲得と維持に成功し、収益を確保していくことが重要です。
独立開業するには実務経験が不可欠であり、経験を積むためには以下の方法があります。まずはFP事務所で働くことが有益です。独立系FPの元で働くことで実力を向上させるだけでなく、事務所運営のノウハウも学ぶことができます。
保険代理店などで勤務し、FPに関わる業務を経験することもおすすめです。経験を積むうちに自身の得意分野を見つけることもできます。
自宅を事務所とし、休日を利用してFP業務を行うことで、独立系FPとしての感覚を身につけることができます。ネット集客を活用し、オンラインで申込や相談を受けることも可能です。
これらの方法を通じて経験を積み、自身のスキルや得意分野を磨くことで、独立開業に向けての準備を進めることが重要です。実務経験を積むことで顧客の信頼を得ることができ、独立後の成功につながるでしょう。
他の資格を取得しておくことは、自身の得意分野を明確にするために有効な手段です。FPの分野は広範であり、専門分野を深堀りするためにはダブルライセンスが効果的です。
超難関な資格である税理士や公認会計士は、ダブルライセンスに非常に有効ですが、既にこれらの資格を持っている場合は、むしろ税理士や公認会計士として独立する方が適していることが多いです。
FP資格も持ちつつ証券外務員や社労士とのダブルライセンスを持つことで、専門的な知識とスキルを組み合わせ、顧客に対してより幅広いサービスを提供することができます。
独立系FPの仕事は、個人のお金の運用に関するアドバイスを行うことであり、官公庁や企業、法人だけでなく個人にも需要があります。独立するにはFP資格が必須であり、最低でもFP2級を取得し、FP1級を目指すことが望ましいです。独立・開業までのプロセスでは、資金繰りや手続きだけでなく、集客方法についても戦略を立てる必要があります。
FP独立のメリットとしては、仕事の量や時間を自分でコントロールでき、高収入を目指せる点が挙げられます。
一方で、デメリットとして集客がうまくいかなければ収入も得られず、仕事も退職するリスクが存在します。独立・開業する前には、FP事務所や企業・会社、副業などで実務経験を積むことが重要です。また、専門分野を明確にすることで具体的な集客が可能となり、他のFPとの差別化を図ることもできます。
独立して自分の事務所を開業しようと考えているFPの方や、これからFP試験の勉強を行おうとしている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
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