宅建資格が活かせる仕事とは?不動産以外の業界で宅建資格を活かすポイントを紹介
宅建士の資格は不動産業界でしか役立たないというイメージを持たれる方が多いかもしれません。しかし、実際には不動産以外の業界でも、宅建士の資格を…
宅建士を取得した方や取得を目指している方の中には、資格を活かして副業することを考えている方もいるのではないでしょうか。難関な国家資格である宅建士の資格は、実際に週末のバイトで活かすこともできます。
宅建士の資格を活かせる副業を紹介したうえで、宅建士の副業がおすすめである理由と、注意点についても触れていきます。
目次
宅建士の資格は不動産会社などでの仕事以外に副業で活かすこともできます。宅建士の資格を活かせる副業を一覧にまとめました。
【宅建士の資格を活かせる副業】
・ 独占業務の代行
・ 資格試験の講師
・ Webライター
・ SNSやオンライン配信
・ 不動産投資
独占業務の代行はアルバイト、資格試験の講師は講座単位の業務委託、Webライターは案件ごとの業務委託が中心で、基本的に働いた分だけ収入を得られます。SNSやオンライン配信と不動産投資は、人によって収入が得られる収入の差が大きい副業です。
宅建士には「重要事項の説明」や「重要事項説明書への記名」「契約書への記名」の3つの独占業務があり、宅建士しか行うことができません。一方、不動産会社では事務所ごとに5人に1人以上の割合で専任の宅建士を置くことが義務付けられているため、不動産会社には一定数以上の有資格者が在籍しています。しかし、契約するお客様が多いときには、不動産会社によっては宅建士の有資格者の社員が足りなくなることから、独占業務を代行するアルバイトやパートを雇うケースがあります。
独占業務の代行のニーズが高いのは、土日や1~3月の繁忙期です。
独占業務の代行のアルバイトやパートは基本的に事務所での勤務となり、重要事項説明などの契約事務のほか、事務作業も担うのが一般的です。週末の土日のみといった働き方もできます。アルバイト・パートの勤務で時給1,300円~1,500円程度の求人が多いです。
宅建士は人気のある難関資格のため、多くの資格スクールで受験対策講座が開設されています。資格試験の講師は宅建試験の受験対策講座で指導を行います。
宅建試験の受験対策講座は社会人の受講が多いことから、日曜日や水曜日、あるいは夜の開講が中心です。基本的に校舎での勤務となりますが、本業の休日や退社後に働きやすいのが特徴です。週1回1講義から働ける資格スクールもあります。業務委託契約が中心で、報酬は1時間当たり2,000円~3,000円程度です。
WebライターはWebメディアに掲載する記事を執筆する仕事。未経験からのスタートでは、いかに初めの案件を獲得していくかがネックになることもありますが、不動産・住宅関連の分野の記事の執筆では、宅建士の資格を持っていることが有利に働きます。宅建士の資格を活かして、他のWebライターが書いた不動産・住宅関連の記事の内容をチェックする監修の仕事もあります。
Webライターの案件は、クラウドソーシングサイトのほか、フリーランス・副業向けの案件も扱う求人サイトなどで探します。副業でWebライターとして活躍する場合は、基本的に業務委託として案件ごとに受注し、在宅で仕事をするのが基本です。働く時間は受注する仕事量次第となります。
Webライターとしてどの程度稼げるかは、スキルの差が大きく一概にはいえません。通常、始めたばかりの頃に文字単価1円に満たない案件を受注すると、時給換算で500円程度です。スキル次第で文字単価3円~5円程度の案件を獲得できるようになります。
宅建士の試験勉強の方法をSNSやYouTubeなどでオンライン配信を行い、広告収入を得る方法です。必ずしも顔出しをしなければならないわけではありませんが、顔出しをした方が信頼感を持たれやすいです。基本的に動画撮影や編集は、休日や退社後の夜などに自分の都合に合わせて行うことができます。
ただし、大きな収入を得ている人もいますが、簡単に収益化を図れるものではありません。YouTubeでは収益化できる基準は2つあり、「チャンネル登録者数:1,000人」という条件が必須です。さらに「長尺動画の過去365日間における総再生時間4,000 時間以上」と「公開されているショート動画の過去90日間の視聴回数1,000万回以上」のいずれかの基準を満たす必要があります。
不動産投資はマンションの一室などの不動産をローンを利用して購入し、賃貸運用して収益を得る方法です。不動産投資には宅建士の資格は必要ありませんが、不動産に関する知識を活かせます。
不動産投資は賃貸管理を不動産管理会社に委託する場合は、管理の手間がかからないため、会社員でも無理なくできる副業です。
不動産投資の収益は利回りで示されることが多いですが、物件種別や立地条件、築年数などによって大きく異なります。また、入居者が退去して空室期間が長引くと、管理費や固定資産税などの維持費が負担になるという点に注意しましょう。
宅建士の副業がおすすめの理由として、主に次の3点が挙げられます。
【宅建士の副業がおすすめの理由】
・需要があるため収入が安定しやすい
・在宅や土日のみなどの働き方ができる
・独立に向けた経験を積むことができる
宅建士の副業は在宅や週末のみの仕事など、フレキシブルな働き方をしやすく、今後もニーズが見込まれています。また、独立に向けて経験を積む場としても活用できます。
宅建士は不動産業界で需要の高い資格です。重要事項説明などの独占業務は宅建士にしかできないため、安定したニーズが見込めます。また、宅建試験はコロナ禍を除くと毎年20万人以上、多い年では30万人近くの申し込み者がいることから、資格試験の講師やオンライン配信による試験勉強の情報提供も一定のニーズが続くことが期待できます。
Webライターも文章力による部分もありますが、宅建士の有資格者という優位性により、ニーズが見込めます。
宅建士の資格を活かせる副業は柔軟な働き方ができる仕事が中心です。宅建士の独占業務の代行や資格講師などは、休日に働くことができます。また、WebライターやSNS・オンライン配信は在宅でできる副業です。
不動産の契約業務に関しては、重要事項説明のオンライン化が2017年に賃貸借契約、2021年からは売買契約で解禁され、広まってきています。リモートで働けるオンライン重説のアルバイトが今後一般的になることも考えられます。
宅建士の資格を持っていると、一定の要件を満たすことができれば、宅地建物取引業免許を取得して独立開業することが可能です。ただし、実際に独立して成功するには、現実的にはある程度の実務経験が必要なため、副業での経験が役立つ可能性があります。
不動産会社で働いていない人は、独占業務の代行の副業を通じて、契約事務に関わる経験を積めます。不動産会社に転職した場合も、会社の規模や営業職など職種によっては、重要事項説明などの契約事務に関ることがほとんどなく、契約のための実務を把握できない可能性があります。
また、不動産会社によって業務のやり方が異なる部分もあるため、副業を通じて様々な会社の業務に触れることで、経験値を上げることもできます。